なつかしの歳時記 5月 茶摘み
5月2日頃が立春から数えて八十八夜で、「八十八夜の別れ霜」といってこの日以降は霜がおりないといわれます。苗代の種もこの頃まきました。「夏も近づく八十八夜・・・あかね襷に・・・」と歌われた茶摘みも石榑、丹生川地区を中心にして始まります。この頃摘まれるのは、わらをかぶせたかぶせ茶園や、自然のままの普通の茶園であって、かぶせ茶は上等の煎茶となり、石榑で多産されています。茶園全体に杭と竹で屋根を作り、菰をかけて茶樹を覆った、覆茶園の風景は石榑独特の風景です。こちらは5月の中下旬に摘まれて玉露(最上等の煎茶)となります。摘んだ茶葉は焙炉であぶり、手でもんで茶としました。茶のもみ方は難しく、専門の職人が雇われました。手もみは、昭和初期頃姿を消しました。